2018新春賀詞交歓会を開催する!(鹿児島県総連)
【作成日:2018年01月22日】
鹿児島県電力総連は、1月12日(金)に、パレスイン鹿児島において、来賓の方々を含め労使合わせて97名の皆様にご出席頂き、「2018年新春賀詞交歓会」を開催いたしました。
本年も鹿児島県電力総連の活動に対し、ご支援・ご協力よろしくお願いいたします。
<鹿児島県電力総連 黒江会長 あいさつ>
少し遅くなりましたけれども、改めまして、新年明けましておめでとうございます。
今年のお正月も比較的に好天だったことから、健やかな新年を迎えられたこととお喜び申し上げます。日ごろから鹿児島県電力総連に対しまして、温かいご指導・ご鞭撻をいただいておりますことに心から、感謝申し上げます。
あわせまして、年末年始に電力の安定供給に従事された関係者の方々に敬意を表します。
私からは、鹿児島県電力総連としての課題や私自身の思いを述べさせていただき年頭のご挨拶とさせていただきます。
1.エネルギー政策について
思い返せば、昨年1月2日に、九州南部を中心とする、大規模な電圧フリッカーが発生しました。再エネの大量申し込み・設備形成・系統運用に対して、私たち電力総連の仲間は、知恵を出し合い、また昼も夜も懸命に頑張って、様々な危機を回避できたということを、マスコミは報道しないので、県民のほとんどが知らず不本意に思っています。
このまま、法的分離を迎えることとなって、結果的に電気を使う皆様が迷惑を被るとすれば、電力システム改革も本末転倒です。本来、政治家は、エネルギーセキュリティーや経済発展に寄与するための健全なエネルギー政策を訴えるべきだと考えます。
2.政治活動について
昨年10月に実施された第48回衆議院議員選挙では、鹿児島県電力総連は、私たちのエネルギー政策に近い考えを持った候補者を推薦いたしました。私たち電力総連は「全力で、まっすぐに」行動しましたが、政治家個人の正当な評価というよりも、野党による自滅という残念な結果でした。
電力総連の一丁目一番地である「安全で安定した高品質な電力を安価に供給する」という、健全なエネルギー政策がない政党との結びつきは、無意味だと考えます。野党再編の成り行き次第ではありますが、民進党副代表の小林正夫参議院議員や浜野よしふみ参議院議員(経済産業委員)には、S+3E(安全確保と安定供給、経済成長、環境保全)を基本とするバランス感覚のいい、電力総連にとって魅力のある政策を実現してほしいと思っています。
3.働き方改革について
昨年3月28日に開催された「働き方改革実現会議」のもとで実行計画が決定され、長時間労働の是正や非正規雇用の処遇改善などのロードマップが示されました。とりわけ罰則付きの時間外労働の上限規制の導入は、労働基準法70年の歴史の中でも意義の大きい内容であるといわれております。しかしながら、鹿児島労働局の統計によれば28年度の県内労働者の平均年間総実労働時間は2,080時間で全国平均の2,024時間を大きく上回っております。また27年度の年次有給休暇取得率は40.4%で、全国平均48.7%を大幅に下回っている状況です。なんといても薩摩隼人は気合の文化です。働くも遊ぶも「けしんかぎい」「やっど」「きばっど」の、ど根性文化であることの証明かもしれません。
本当の収支の改善は、現場で働く皆さんが、毎日の業務を行う中でこれは無駄だと思っていることを、提案しみんなで話し合い、実現していくことにあります。上限を超えたら処罰されるわけですので、労使ともに工夫をしなければならないことだと思っています。
4.今春闘について
電力総連では連合の方針に基づきベースアップの要求方針を決定しています。各組合は、会社業績を踏まえながら要求方針を決定し、今後交渉を展開していきます。
そこで経営者の方々にお願いですが、交渉に当たっては当面の業績も大事でしょうが、それぞれの企業が大変な競争時代に突入するにあたって、一番大きな財産は、人材です。是非とも従業員が今後に期待を持てる回答をお願い申し上げます。
5.安全について
「安全はいかなる時も優先する」という思いで、それぞれの組合、企業で取り組まれていると思いますが、非常に残念なことですが、鹿児島エリアの関連企業における災害の発生状況は、昨年よりも増加の傾向にあります。事務所内での転倒なども含んでいますが、多忙な職場においては、急がば回れの「一呼吸」も大切なことだと思います。
自分の安全は自分で守る。職場の安全はみんなで守る。どんなに忙しくても、繰り返しになると思いますが、安全だけは、近道をしないで十分な危険予知と動作の前の再確認を怠らないようにしてください。
6.最後に
今年は明治維新150年です。お侍さんが居なくなってから、まだ150年しかたっていません。特にIT技術は、あり得ない速度で普及し、困ったときには、人工知能が答えを出してくれる時代となりました。この技術は、あるとあらゆるデータを記録、いわゆるビックデータを解析することで、質問に答える、ひいては、未来を予測することが可能になってきました。
電力は未曽有の時代へと突き進んでいきます。私たちの知能も過去の膨大なデータを蓄積しています。自らの経験や先輩からの言葉または勉強や教育研修により日々データを蓄積しています。みんなで考えれば、おのずと答えは出力されるはずです。
挨拶を締めくくるにあたり、薩摩武士の言葉をご紹介いたします。
西郷さんが生まれる約300年前、私の出身地である加世田の地で、島津 忠良が、5年余の歳月をかけ完成させたという薩摩藩の「郷中教育」の基本の精神となったといわれる47首のいろは歌があります。
今日はこの中から「リ」の句をご紹介いたします。
「 理も法も 立たぬ世ぞとて ひきやすき 心の駒の 行くにまかすな 」
道理が通らない乱れた世の中であっても、自分勝手な振る舞いを行なってはならない。たとえ世間が乱れ、変化していったとしても、自分の行動は常にまっすぐ、正しく、進むようにしなければならない、という意味です。
新年を祝すこの場所で、乱世を引っ張り出すかと、思われたかもしれませんが、私たち電力関連産業はこれまで、地域住民の為のためにまじめに、懸命に頑張ってきた訳ですが、電力システム改革という「乱世」に突き進んでいくのかなと思いまして47ある句の中から、これを選ばさせていただきました。
結びに、4月に施行される鹿屋市議会議員選挙において県電力総連が推薦する梶原正憲市議の必勝に向けた取り組みに対するお願いと、ご臨席の皆様のお互いの連帯、団結がより一層深められることを、切に希望いたしまして、主催者を代表しての挨拶とさせていただきます。
今年も何卒よろしくお願いいたします。